sasshinoyoberu’s blog

よしのももこ&冊子のヨベル

「見た目」がわからない

見た目、身だしなみには気を配るのが当然のマナー。気を配れないということは何かショウガイがあるってこと。見た目のことで悩んでいる子どもにお金をかけてあげてその悩みを解消するのは親の義務、しないのはギャクタイ。というような記述をSNSで立て続けに見かけた。それと関係があるのかないのかわからないけれどわたしはこの、わたし、とされている生き物の「見た目」がわからない。だいたいこういう感じ、だろう、という手がかりさえない。わたしがわたし、という場合のこの手応えは「見た目」をしていない。感じとしては、小ぶりで、しーんとしている。それしかないから、見た目、身だしなみに気を配るってどういうことなのか、実はわからない。わからないけど、わからないとか面と向かって言ったところで困った顔をされるだけなので人にはわざわざ言わない。たまに鏡を見たり、人から不意打ちで写真を撮られたりするとひょろひょろと細長い、骨のような人間がうつっていてびっくりする。とはいえ、あれがそのまま「見られている姿」とも限らない。鏡で見たり、あちこち動かしてみたり、体重を移動したりしてみることでからだのかたちの傾向はなんとなくわかる。からだのかたちとはしぬまでの付き合いだから、せっかくなら仲良くやっていきたい。しかし「見た目」のことはたぶんしぬまでわからない