sasshinoyoberu’s blog

よしのももこ&冊子のヨベル

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

飽きるまで続く謎連載〈第3回〉

いっぷくすんべ、て言う前によ、さっき振り下ろして土ん刺さったまんまの鍬を杖みたいにしてよ、体重かけて腰ぐっと伸ばして、ふっ、いっぷくすんべ、とこうやるけどオレが毎日これやってんの知ってんのはまあオレだけだ誰も見てねえから。あっこのあれ、見…

その名乗りを信頼した人だけが行ける場所で

『ジドウケシゴム』は「わたし」が見た動きした動きが書き連ねられていく小説でその「わたし」が「わたしはザラマンゥ」としょっぱなで名乗りをあげている。その名乗りを信頼した人だけが行ける場所でイヤレ、ハビ、エイェという音であらわされる者たちが《…

誰かの御守りになったりもする

せがれが赤子のころ、いわゆる「ワンオペ育児」と呼ばれる状況にあったわたしは、チラシを書いて刷って近所の行きつけの食堂に置いてみたことがある。// 「赤ちゃんを放ったらかして一瞬でもいいから休みたい」という気分になったけど、頼める知り合いもいな…

読んでくれたひとたちに「書きたい!」という動きが生じているらしいことがとてもうれしい

『土民生活流動体書簡集(一)バックレ可(笑)』をうちまで買いに来てくれた友達から昨日の昼ごろひさびさにLINEがきた。買ってくれたのが10月の半ばで、それ以来会う機会もなかったし連絡も取り合っていなかったんだけどその間に彼女は本を読み終えていて…

書いてみると動き出す

昨日ここに書いたものを読んだ連れ合いが、買うだけ買って食べない人とか読まない人とかがいるのもまたおもしろいよね、と言った。書くとこうやって動き出す。書いてみてわかるのはそこに何か思い込みがあるってことで、それがいいとか悪いとかではなくとに…

みんなもおもしろい本が読めてよかったね

わたしは雇われることは苦手だけど働くのはそんなに嫌いじゃない。お客さんの応対をしてものを売るのも結構すきだ。いまはささやかな直売所をひらいて毎日たまごを売っているけど、まず誰よりもわたしがうちのメンドリの産むたまごがだいすきだから売ってい…

支払った額が本気度をあらわすという設定

わたしはわたしがいま払えない値段の本はつくらないし、わたしがいま払えない入場料の会は催さない。だから何だということではないけどそれはずっとそうしている。もちろん「払えない」わけじゃなくて、かき集めたり少し思い切ったりすれば払うことはできる…

飽きるまで続く謎連載〈第2回〉

駅前のロータリーからこの坂に入ったときにあの本のことがよぎった。あの本ってどの本かはわからないけど、今日もあるのかなあれ、緑色の、あの、ウインドウの隅っこの、眼鏡屋?そうだ眼鏡屋、どこだったっけ、僕はあごを突き出すようにしてすこし先のほう…

高木護『放浪の唄 ある人生記録』(移植)

富士宮の虹霓社から復刊された高木護『放浪の唄 ある人生記録』をお送りいただきました。早速読み、読んだ直後の《これ》をすぐ書きました。 16歳で南方(シンガポール)送りになり、感染症で死線をさまよい、終戦を迎えて捕虜になり無人島で抑留され、帰っ…

飽きるまで続く謎連載〈第1回〉

駅の北口の小さいロータリーの先からある程度まっすぐのびている商店街はほんの少しだけ坂、いかにも坂!っていう坂じゃないからあれを坂と呼んでる人にあったことは僕はまだないけど傾きがあることはこのからだがわかっている、のぼり坂、坂の入り口に果物…

11/11文学フリマ東京情報

『土民生活流動体書簡集(一)―バックレ可(笑)―』をリリースしてくれた虹霓社の古屋さんが11/11土曜日に東京湾岸?とかのなんか広い会場?で開催される「文学フリマ東京37」に出展するそうです。ブースは「G-38(第一展示場)」とのことです。このイベント…

テデトール

育苗中の山東菜を腹ペコ系あおむし連中が遠慮なく食べ尽くそうとするので毎日お水をあげるついでに殺虫剤ならぬ殺虫技テデトールをおみまいして37564しようとするのが毎年この時期の慣わしなんだけど葉っぱの色とそっくりなのでなかなか見つけられないし捕っ…