こんど出るバックレ本はわたしのいつものセルフ発動方式ではなく静岡で出版社を営んでいる人が声をかけてくれて書き始めたものなので、普通にいったらバーコード付きの、全国の書店で取り寄せ可能なかたちでのリリースになるはずだったし途中まではその予定だったのだけど結局また何かが何かに作用してしまったらしい。出版社内に新しくレーベルをつくってそこからバーコードなしで出すことになった。
自分でもどうしてこうなるのかはわからないけど、わたしも、本を出したいと言ってくれてる人も、どちらも商売にちっとも向いてないのは確かだ。「全国書店流通」みたいなことはおそらくわれわれの仕事ではなくて、バーコードなしのほうがおもしろいですね、とかそういうふうについなってしまう。「全国書店流通」とかはそれが得意な人がどんどんやるのがいいし、もしもわたしの書いたものが全国の書店に「書籍」として広く流通されたほうがいいものであれば今回バーコードなしでリリースする冊子を必ずしかるべき誰かがキャッチして見つけて読んでこれはバーコード付きのバージョンも出さないと！となるはずで、そうならないのならそうする必要はもともとなかった。書いた人間としてはそれは本当にどっちでもいい。
細い糸を伝うようにしていろんな人の手に渡ればいいなあ。
