sasshinoyoberu’s blog

よしのももこ&冊子のヨベル

「たまたま」は、首都トーキョーで暮らす頑張り屋さんも離れ小島の引きこもりもいっさい区別しない

狭義の生活必需品以外の「もの」が「売れる」のはたぶん、それをつくった人間とはまったく別の人間がいやあこれ本当におもしろいなあ/おいしいなあ/助かるなあ、とか、何かよくわかんないけどこれが売れる世の中だったら痛快だなあ、とか、なんでもいいんだけどわりと強めの思い入れをもって人々におすすめしたときなんだと思う。その思い入れが伝染するというか。つくった人自身がまるで別の人みたいに思い入れをもっておすすめできちゃう場合もなくはないけど、やっぱりつくった人とは別に熱意をもった人間が1人いるだけでぜんぜん違う。

マッチ売りの少女じゃないけど、これが売れてくれないと困るんだよな、というのを一生懸命伝えればそれなりに同情や応援の気持ちから買ってくれる人はいるかもしれない。そこには「買ってあげた」みたいな高低差が発生しやすい。

つくったものが、熱意をもった別の人とどうやったら出会えるのかは何か決まったパターンや条件があるわけじゃなくて「たまたま」であって欲しい。「たまたま」は、首都トーキョーで暮らす頑張り屋さんも離れ小島の引きこもりもいっさい区別しない。